2020年7月末。緊急事態宣言が解除され二ヶ月、コロナウイルスは収束はおろか世界中で感染者を増やし続けています。
そして様々な業種がコロナの影響で赤字、倒産との憂き目にあっています。
飲食店もその中の一つです。
緊急事態宣言が出る前から、飲食店は厳しい状態でしたが、宣言が出て休業。どうする事も出来ない日々、、テイクアウトでお茶を濁す日々、、やっと解除されたと思えば第二波・・・そして国民に自粛をお願いする政府。
はっきり言えば、もう飲食店を助けないが、利用は控えてと言っているようなもの。正直どこも厳しい状況です、、そんな中、飲食仲間が最近話題の先払いシステムに手を出したとの話を聞いたので、今回はそのお話をさせて頂きます。
先払いとは何!?
先払いシステムとは、簡単に説明すると利用者(お客様)が先にお金を払い、後日来店した時にその分お金を払わず飲食店を利用出来るというものです。
お客さん側は、店の売り上げが無く潰れそうな飲食店を助ける事ができ、飲食店側も自転車操業の宿命か、、従業員の給料、家賃、仕入れ代など払わないといけないものは毎月やってくる為、支払いの為にありがたくそのシステムを利用する。一見win-winのような気もしますね。
でもそうではありません。
飲食店の先払いは借金より辛い
飲食店はご存知、薄利多売自転車操業です。
毎日の売り上げを積み重ねて、家賃を払い、人件費を払い、食材費を払います。飲食店で定休日をもうけない店が多いのも、1ヶ月店を開けて数日分の売り上げが利益として残る、、その程度しか儲からないから休めないというのも理由の一つ。
だからこそ先払いシステムに警告しているのです。
飲食店というのは、席数と回転率が全てです。なんとか無駄無く席を埋めて、なんとかお客を回転させて利益を出すのです。
先払いシステムに手を出すという事は、相当切羽詰まっている状態だと思われます。コロナが収束しても普段の売り上げに戻るまでには時間がかかるでしょう。そんな中、ようやくお客が戻ってくる時に、売り上げにならないお客が押し寄せてくる事は考えているでしょうか?
満席の中、先払いシステム利用者が何組がいて、お金を取れる客をお断りする。下手をすれば満席赤字のケースも生まれてしまいます。
混雑時はご遠慮下さいなんて言っても水商売。繁盛店じゃない限り、お客がいつ来るかなんて分かりません。
はっきり言って借金より恐ろしいシステムとさえ感じています。
飲食店を助ける為、システムを作った側、お客側にはもちろん悪意はないでしょう。国からお金が借りれない、もう藁にもすがる思いだという店もあるでしょう。でも、私には飲食店の先払いは受け入れられません。
終わりに
じゃぁ借金の方がいいのか?そう思う方も多いでしょう。でも借金の方がいいでしょうね普通に考えて、、それにコロナが原因であれば国も色々な手を打ってはいます(遅いですが・・・)利用出来るものは最大限利用して、お店の売り上げに影響が出ない方法を取る事が一番だと思います。
最後にもう一つ。実はコロナが騒がれ始めた時にも書いたのですが、繁盛店は今現在でも上手い事利益を出しています。正直な話。
もし、現状厳しい、従業員の給料も払えない、食材も仕入れられない、そんな状態なら、コロナが収束するまで耐えて、それから復活する事は正直難しいかもしれません。
早い段階で店を閉めて、利用出来るものは利用して、飲食業界でまた生きていくのなら、繁盛店で働いてノウハウを盗んでそれからまた店をオープンする為に頑張ればいいと思います。
飲食人は忍耐強いですが、今回ばかりは見えない相手、年内の収束も素人考えでもありえないでしょう。そんな中、未来の売り上げを今もらうのが正解なのでしょうか?
利用を考えている方はもう一度考えてみてほしいと思います。