飲食店でアルバイトを始めた10代。
アルバイトから社員に変わった20代。
より良い環境を目指して違う飲食店へ転職をした30代。
そして40代を迎えようとする頃になって気付いた事があります。いや、、、本当は20代の頃には気付いていたはずなのに、気付かないふりをしていたのかもしれません。
飲食業は一生働ける職場なのか？
私が飲食業の扉を叩いたのは１６歳の頃でした。
学生のアルバイトといえば飲食店というほど、飲食店で働く友達は多かったので、気軽な気持ちで友達とアルバイトの面接に行ったのを覚えています。
でも、実際働いてみるとアルバイトがいかに重要で、穴を空ける事が出来ない厳しい職業というのはすぐに感じましたけどね。
自慢ではないですが、私はアルバイトとはいえどんな時もシフトに穴を空けた事は無く、無断欠席、遅刻は三年間で０回でした。(その変わりに高校は遅刻、欠席が・・・)
妙な責任感が出てしまい、バリバリ働いていましたが、今思えばこうゆうタイプは飲食店って向いてるようで実際は向いてないんですよね。
以前も書きましたが、飲食業に向いてる人ってもっと気楽に自由に生きてる人なんですよ。私のように、飲食業のアルバイトでプライベートも学業も疎かになってしまうような人間は本来飲食業に足を踏み入れてはいけないんです。
変な責任感を持ち合わせた私のような人間が飲食業に入るから、ワンオペなどの重労働が飲食店では当たり前のようになり、飲食店の労働環境が変わらないんですから。
２０代の頃には飲食店の辛さをそこまで感じない
私が飲食店の社員になって店長を任されるようになったのは２３歳の頃でしたが、この時はとにかく働きましたね。今ではヤフーニュースに挙がってもおかしくないほどの労働時間、、、今もう一度やれといっても絶対無理ですもんね。
でも当時は不思議と分からないんですよ。飲食店ってこうゆうもんなんだなって思ってましたし、若くて体力もありましたから、なんとか出来てしまう。
そしてとにかく毎日が忙しくて、やる事多いですから、周りの事が全く見えないんですよね。友達と遊ぶ事も忘れ、無我夢中で毎日の業務をこなす訳です。
もっと周りが見れれば、色んな事に疑問を持ち飲食業界を去る判断も出来たのかもしれませんが、当時の私には出来ませんでした。
３０代、そして４０代を前にして思う事
３０代になってようやく周りも見れるようになって、同年代の友人に会ったりすると、、同年代の友達は会社でそこそこの地位に登っている奴もいたり、結婚して子供が生まれ親になってる奴もいたり、マイホームを建てた奴もいたり、自分との違いに驚愕したんですよね。
毎日、飲食店で頑張っているけど、正直自転車操業のようなものです。５年後、１０年後までの計画なんて私にはありませんでしたから。
そして体力も落ちてきましたから、連勤や長時間の労働は本当に辛いです。(若い人は体力の衰えなんて気にした事ないでしょうが、衰えてからでは遅いですよ)
「飲食業でこのまま働き続けるのは、厳しいかもしれない」そう感じたのが４０代を前にしたタイミングだったんです。
結果として今は、飲食店の現場は離れて飲食業をもっと違う角度から携わる形で今は仕事をしていますが、これは本当に運も良かったですし、もっと現場で働いている時から計画性をもって働くべきだったと今では後悔しています。
飲食店で働くのなら４０代・５０代のビジョンを持て
私がこれまでの経験でアドバイス出来るとしたら、飲食業界は人件費が最大のネックになる業界という事です。
自分で独立開業するのなら問題ありませんが、そうでないのであれば本当に要注意です。
若くて動けて人件費の安い若い人で利益を確保する飲食店のスキームから考えて、人件費も高く動きの鈍い４０代、５０代はお払い箱になる可能性が高いのです。
あなたが働いてる飲食店は、自分が４０代、５０代になった時をしっかり考えている会社なのでしょうか？
５年後の計画、１０年後の計画がしっかりしているのでしょうか？
数店舗で頑張ってるような飲食店では、まずオーナー以外の従業員の老後まで考えれるような規模にはなりません。
居心地がいいからって何年もいても店舗数、席数が増えない会社は危険なのです。オーナーは毎月〇〇万円入ってくればいい。そんな感覚かもしれませんが、従業員はそうではありませんよね。飲食店で働き続けるのなら、早めにそこを見極めないといけません。
終わりに
最後になりますが、飲食店でこれから働こうと思っている方、違う飲食店へ転職を考えている方、飲食店を辞めようと思っている方。色々な方がいると思いますが、実際に従業員の将来をしっかり考えている飲食店もちゃんとあるって事は伝えたいですね。
そして、そういう飲食店を見つけるのに今はプロの力が借りられるというのも大きいですよ。
