【従業員の力を100%出す飲食店改革案】鍵は営業時間の短縮!

肉体労働、長時間労働、不安定な休み、飲食業界がブラック企業と言われるのは無理がありません。

私が飲食業界に飛び込んだ20年前では、これが当たり前の世界。文句言ってる暇さえない。怒られ、蹴られ、飲食業界だからって訳では無く仕事って辛いんだな。ただそう思っていました。

しかし、今は一人一人の声が世界に届く時代。

飲食業界のおかしさを声をあげて訴えた人々のおかげで、働き方改革のような動きも起こり、飲食業界も変わろうとしています。

しかし、飲食業界に身を置いている皆さんなら薄々感づいているでしょう。。根本から変えないと変わる訳がないという事に。。

飲食店の仕組みを考えれば普通の働き方改革は不可能

働き方改革と聞いて思いつくのは、深夜営業の短縮、廃止、休日の増加、勤務時間の短縮などがパッと思い付きますが、深夜営業の廃止はすぐにでも取り組めるでしょうが(やならいと赤字のような店は無理ですが)休日の増加や勤務時間の短縮なんてのは、まぁ無理も無理、飲食店の仕組みからして無理ですよね。

いかに社員が無理をして薄い利益を確保している業界だって話ですよ。繁忙期なんて地獄のようなシフトで動いている社員が全国にどれだけいると思っているのか。12月、1月で休めなかった分は2月でしっかり清算なんて軽く言う経営者もいますが、そんな事いったら2月出勤しなくていいって事ですか?って話になりますよ。

それくらい、飲食業界の労働時間、労働日数は様々な職種の中でも群を抜いています。

もし本当に飲食業界の働き方改革を進めるのなら、国主導で法律まで作って変えないと変わらない業界なのです。

私が考える究極の飲食店の形

長年、飲食店で働いていて正直こんな世の中になったらいいのになぁという希望も込めています。

営業時間の短縮

飲食店の悪い所は営業時間が無駄に長い所。お客が少ない時間もお店を開け続け、人件費を使い続ける。お客様の為。いやいや従業員の事を考えようと。

極端な話。。ランチタイム2時間、ディナー3時間くらいの営業時間でいいと思っています。

人件費問題

営業時間が長いと、それだけアルバイトの人件費も社員なら悩みの種になります。正直な話、忙しい時だけアルバイトがいればいい訳ですが、そんな都合よくお客は店を訪れません。本社から人件費を削れと圧力をかけられ、結果自分の身体を酷使して人件費問題をクリアしようとする社員を何人見て来たでしょう。

営業時間を短縮する事で、人件費の問題はクリアになります。一つ問題は残りますが。。。

フリーターは困る?

長時間働く事で稼ぐアルバイトの方もいるでしょう。そういう方は働く時間が短くなっては困ってしまいますよね。。ただ、ランチ2時間、ディナー3時間で1日分ギャラが出たら良くないですか?

飲食店が営業時間を短縮すればお客はその時間帯に集中します。忙しくなります。でもその時間に来る事が分かっていれば、人員、食材、全ての段取りが出来ますから、ワンオペ時に行列が出来て苦情の嵐みたいな馬鹿らしい事は起きません。

飲食店全体の単価の上昇

今の飲食業界は安さ安さの流れです。正直、従業員も客も誰も得をしません。お客もこの金額で料理が食べれる事が当たり前になってしまっています。悲しい事です。この安さで提供する為に、従業員がまともな休みをもらえていない事もあります。危険な橋を渡り、食中毒で死亡事故を起こす店も出ています。

飲食店を運営するリスクを考えたら、安さ安さの店作りはもう終わりにして頂きたいと私は思います。もうこの際、飲食店の単価を上げる法律を作ってほしいくらいです。

まとめ

好き放題書きましたが、全ての飲食店がそうなる事はありえないでしょう。どの業界にも、必ずルールを守らない会社が出てきますからね。あっこの時間、どのお店もやってないから営業しちゃえ!儲かるぞ!なんてね。

でも、こんな飲食店の形があってもいいと思うんです。

労働時間も凝縮されていますから従業員は休みもしっかり取れますし皆一生懸命笑顔で働けます。

問題はただ一つ。お客の意識改革だけ!最高のサービスが受けれるが料理の単価は大幅に上がりますからね。飲食店で食事をするには当たり前にこのくらいの金額は掛かるというのを当たり前にするには、今の安さ安さの時代では飲食業界全体で取り組まないと無理でしょうね。

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2017.09.08