新型コロナウィルスが怖くても飲食店は営業自粛出来ない理由

日本でも猛威をふるっている新型コロナウィルス。日に日に増える感染者、そして休めない仕事、、、収束の見えない状況に不安を抱えている方も多いでしょう。

現在、国ではイベントやコンサートなどの多くの人が集まる催し物などには自粛を呼びかけています。さらには学校の休校、、企業ではラッシュ通勤を回避するための時差出勤、テレワークなどを実施しています。

しかし、そんな状況でも、飲食業界は通常運転です・・・

中には、営業時間、メニューを変えて営業している所もありますが、それはアルバイト任せの運営方法な為、従業員の確保が出来ず、しかたなくそうしているだけで自粛をしている訳ではありません。

飲食店がこんな状況でも、無理やり店を開けるのはいったい何故なのでしょう?

飲食業界は究極の低利益業種

単刀直入に言ってしまえば、飲食店は究極の薄利多売業種です。

実際、働いている従業員でも、経営に携わっていなければ『えっ!うちの店ってそんなけしか利益ないの?』と思うくらい飲食店の利益は少ないのです。

どんなにブラック業種と言われても、どんなに働き方改革と言われても、飲食店の中身はそう簡単には変わる事はありません。

私の周りの飲食人も、いまだに1日12時間労働を続けていますし、飲食人が有給消化を取ったなんて聞いた事もありません。さらには、休日も月に数日、休みの日だって店からの電話、上司からのLINEなど気が休まる日が無いなんて良く聞く話です。

それだけ従業員を酷使していても、上がってくる利益は微々たるもの。飲食業界は、そもそものシステムがもう崩壊しているのです。

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国が飲食業界にふれない理由

これだけ人が狭い空間に集まる事は危険だと言いながら、飲食店は話題にはあがりません。

飲食店は狭い空間に人が密着する訳ですから、本来利用は極力避けるべきです。症状の出てない感染者も多くいますから、どこで自分が感染するか分かりません、ご飯は自宅でも食べれますし、お酒も自宅で飲めばいいですから。

でも、飲食店についてはそれほど話題にはなりません。もちろん本能で飲食店をさけている方も多いですから飲食店はどの店も厳しい状況になっていますが、利用を控えろとまではなっていません。何故?

答えは簡単です。国が飲食店の利用は控えろなんて言ったら、飲食店の倒産件数はどえらい事になってしまいます。

只でさえ、飲食店の倒産件数は目を瞑りたくなるような状況なのに、利用を控えろなんて言える訳ないのです。

考えても見て下さい。日本に星の数ほどある飲食店ですが、従業員とお客様の身体を考えて営業自粛しますなんて店ないじゃないですか。。。そりゃそうです、一ヵ月も自粛したら飲食店はやっていけません。定休日すら作る事が出来ない業種なのに自粛は無理なのです。

最後に

新型コロナウィルスの影響がどのくらい続くかは検討もつきませんが、これを機に飲食業界の在り方を考えるべきだと思っています。

従業員が安心して働ける環境。従業員が安心して休める環境。従業員の未来が見える環境。飲食業界全体で考えるべきではないでしょうか?

安さ、安さで身を削っての商売は誰も得をしません。従業員ファースト、現場ファーストの飲食業界になりますように・・・

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