私は、大衆店から高級店まで数々の飲食店を経験してきましたが、いつも不思議の思う事があるのです。
それは、意外に飲食店でクレジットカードを使うお客が少ないという事(あくまで個人的感覚)
いまやクレジットカードは社会人なら一枚は持っているでしょう。年間費無料のカードも多数ありますから昔より気軽に持てるようになりました。
でも買い物にはクレジットカードを使うけど飲食店では使わないって人多いのではないでしょうか??
飲食店でクレジットカードを使わない理由
色々聞いてみると、洋服や家電などと違い飲食は食べ物、飲み物です。
そして、クレジットカードの支払いは一ヵ月後、もしくは二ヵ月後に訪れます。という事はいざ引き落とされる時には手元には何もないのです。
飲食店はその瞬間楽しめる場所を提供する商売ですから、忘れた頃にやってくるクレジットカードの支払いに飲食店があると嫌なようです。
今では無くなってきましたが、昔の飲食店ではツケで飲み食いするおじさまがよくいましたね。一ヵ月清算のような形で支払う訳ですが、いざ支払いの時になるとトラブルになる事も多々ありました。結局、支払わないで逃げてしまう客も何人も見ましたし、お客との信頼関係でツケはやってるので、そうなったら悲しみしか残らないのです。
飲食店では常連になると、次回払うからなんて客がたまに出てきますが、今の飲食店ではトラブル防止の為にどんな常連であってもツケはさせない飲食店がほとんどでしょうね。
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支払いはクレジットカードがお得な理由①
これは、飲食店に限らず全てに言える事ですが、現金で払う事に何も恩恵はありませんよね。方やクレジットカードはポイントが付与されます。同じ金額を支払うのにクレジットカードの方がお得になっているのです。
じゃぁお店は現金の方を割引、もしくはクレジット払いは割高に設定すればいい。そう思うところですが、クレジット会社との契約の重要な箇所に「現金払いとクレジットカード払いに差をつけてはいけない」というのがあるのです。
なので「現金なら消費税サービスしますよ!」なんてのはいけませんし「クレジット払いなら手数料掛かります」なんてのも本当は駄目なのです。こっそりやってるとこもありますけどね・・・
全てはお店の負担
クレジットカードを使うとポイントが貯まりますが、何故ポイントが付くかご存知ですよね。
そう。お店がクレジットカード会社に手数料を払うからポイントサービスを受けられるのです。
これはお店の業態、規模によって手数料のパーセンテージは違いますが、数%は手数料として取られてしまいます。
例えば手数料5%だとしたら、1万円の売り上げがあってもお店に入ってくるの9500円という事になります。利益率の低い飲食店には非常に辛いとこなのです。
クレジットカードが使える事で少しでも集客出来るならと飲食店もクレジットカードの導入は当たり前になっていますが、現金払いで支払ってほしいというのが本音なのです。
支払いはクレジットカードがお得な理由②
さて核心に迫りたいと思います。
ちょっとポイントが付くくらいなら別に飲食店くらいなら現金払いでもいいじゃん。そう思ってると思いますが、お店の立場で考えると面白い事に気が付くのです。
まず飲食店はメニューを作る際、原価率の計算、ロス率、そして利益率、全てを考えて値段設定をしています。そして席数、回転率なども考慮して客単価を考え、お店の利益を出していく訳ですが、売り上げを考えた時に、現金とクレジットカードでは先ほど書いたように利益が変わってしまいます。
そうなると、現金払いが多い月はいいですが、カード払いが多い月では利益を削ってしまうのです。だから、メニュー作成、値段設定の際やる事はただ一つ。
「全てクレジットカード払いだと想定する事」
クレジットカード払いに数値を合わせる事で、支払い方法に左右されない安定した利益を確保する事が出来るのです。
という事はつまり。。。
そうお客さんからしてみれば、クレジットカード払いが得なのでは無くて、現金払いが損という事なのです。
考えてみれば当たり前の事なのですが、現金払い派には意外だったのではないでしょうか?
最後に
私の友人にコンビニのガムでさえクレジットカードで支払う男がいますが、ある意味正解なのかも知れません。これは飲食店に限った事ではないですからね。
ただ、クレジットカードは現金を持ち合わせていなくても、買い物や食事が出来てしまう魔法のカード。使い過ぎて地獄を見た。なんてのは良くある話です。
お金の管理がしっかり出来るのであれば問題ありませんが、くれぐれもクレジットカード払いの方がお得だからと言って使い過ぎないようにご注意下さいませ。