『ブラック企業』こんな言葉が生まれてからだいぶ月日は経ちました。
世の中には労働基準法の中にしっかり納まる形で経営をしている企業もあるでしょう。。と言ってもそんなところは公務員だったり大企業のお偉いさんだったり一部の人間だけだとは思いますけど。。。(飲食店をやってると早い時間から飲食店で酒を飲んだくれてるお偉いさんはよく見ますから)
しかし、これだけ労働環境が問題になっている現在でも、ほとんどの人は労働基準法に収まる働き方はしていないでしょう。特に飲食業(現場)においては・・・
飲食店のコストダウンはもう限界
飲食店で儲け(利益)を出すには今の時代もうコストダウンしか道は無いというのはこれまで何回も言ってきました。
誰も得しない無謀な値下げ戦争、価格競争が生んだ飲食業界の負の連鎖でしょう。
利用者からしてみれば、安くなってるんだから良いじゃんと思うかもしれませんが、飲食店が安さを追求してしまうと実は利用者にとっては良い事ばかりでは無いんです。。これは前回記事にしていますので是非そちらもご覧下さい。
削るのは人件費!?
前回の記事でも書いたように、人が口に入れる食材まで無謀なコストダウンした為に死亡事故を起こした飲食店まで出てるように、飲食店ではもう削減できるのは人件費くらいしか無いのです。
そして結果生まれたのが悪夢のワンオペですね。
飲食店のような商売は待ちの商売。いつくるか分からないお客の為に人員を抱えていてはコストが掛かります。なので統計を取りお客が少ない時間帯に出来るだけ人件費を削ろうという経営の考えは確かに分からないでもないです。
しかし、統計はあくまで統計。実際いきなり5人のお客が入店したら一人では対応できないのです。
でも従業員は無理をしてでも頑張る。お客にまだかまだかと怒られながら頑張るのです。
重労働・過労・・・結果
休みも取れない、休憩も取れない、相談も出来ない、仕事が終わっての会議、、、そんなのは冷静に考えれば最悪の結果を招いてしまうのは普通の人間なら分かります。しかし、会社は利益を出す為に必死です。人件費を削る事しか頭にない会社はこういった悲しい結果を生んでしまうのです。
これからの時代は現場が主役だ!
今までは、会社の言いなりで辛いシフト、休日の返上など辛い日々を送っていた飲食店従業員。
しかしSNSが発達した現代、従業員の声が世間に発信され飲食業界を大きく変える動きが出ています。飲食業界に進もうと考えている人が年々減ったおかげで飲食業界の人員不足は深刻なものとなっています。求人を出しても人が集まらない。会社として従業員の待遇を良くしていくしかないのです。
私は、飲食店の主役は現場だと思っています。現場の人間が一番働きやすい環境でなければならないのです。
だからもし、飲食業界で働いていて悩んでいるのならハッキリ言いましょう。この待遇では働けないと。
どんどん発言、発信しましょう。現場を変えるのです。現場の人間がいないと飲食店は動かないのですから。今までは極悪シフトが当たり前だったかもしれませんが、情報が共有出来る今はそれが間違っていると分かったはずです。自分が無理をして利益が出るような会社に未来はありません。飲食店は星の数ほどあります。いくらでも選べます。無理して辛い環境で働く必要はありません。
私は責任感が強く優しいからこそ悩み苦しむ飲食人を多く見てきました。だからこそ最悪の決断はしてほしくないのです。
時代はどんどん変わっています。楽しい飲食店ライフを送れるよう陰ながら応援しています。