飲食店を利用していて不思議に思う事はないでしょうか?
- 例えば、大型連休などで食材の仕入れが困難な時でも飲食店は普通に営業している。
- 例えば、台風、地震などの自然災害時に食材の供給、物流がストップしていても飲食店は営業を続けている。
普通に考えれば「あれっ?」と思う訳です。しかし飲食店は独自のシステムが確立しているんだろうという思い込みが利用者にはあるのではないでしょうか?
正直な話、こだわりの食材を当日仕入れて、当日に提供する!なんてお店は全国に星の数ほどある飲食店でも一握りしかないと思います。
何故なら飲食店にとって営業日数というのは削りたくても削れないものです。だから色んな事を想定してメニューも考えているからです。店のウリが仕入れられなかったから「本日は定休日とさせて頂きます」なんてお店があったらその店は相当のこだわりをもった名店なのかもしれません。
飲食店では冷凍は当たり前??
私は飲食店で食事をしていて残念に感じる瞬間の一つに「冷凍焼けを感じる」というのがあります。
冷凍焼けとは?
食材を冷凍保存する事で水分が抜け味や食感、色、匂いまでも変わってしまう事。「フリーズドライ」とも言われています。
私のような長年飲食業界に関わっている者からすると、飲食店が食材を冷凍保存するのは当たり前の事だと思っています。
豊富なメニュー構成、あり得ない低価格、そしてその低価格を実現する為にアルバイトで構成されたキッチンなど、最大限にロスを無くす為に冷凍食材を使う事はもはや当たり前なのかもしれません。
だからこそ「冷凍焼け」に関する知識、対策はお店としてしっかりして欲しいと思うのです。意外にも高級店と呼ばれるお店でも冷凍焼けを感じる事ありますからね・・・
メニューの価格をみれば一目瞭然
飲食店のメニューを見てみると面白い事が分かります。
手の込んだお店の看板メニュー、お肉料理、魚料理などと比べて、サラダのメニューって高いと思う事ないですか?
自分では作れないようなメニューがこんなに安いのに、グリーンサラダがこんな値段なの?みたいな事が。。
でもここまで読んだ方なら理由はもうお判りでしょう。
「冷凍出来ないから」
そうなんです。サラダは冷凍出来ないんですよ、、だからメニューとして高いんです。
冷凍保存出来る食材であれば、当日売れなくても翌日に販売すればいい訳ですからロスはありません。しかしサラダは仕込んだ分売れなければロスにかる可能性が高いのです。冷蔵庫で保存しても、次の日出せるかどうかは分かりませんから。。
日持ちもしない、ロス率も高いサラダのメニューを増やす事は普通はやりたくはないというのが飲食店の本音。。でもサラダメニューを作らない訳にはいかない。。だから価格が高設定になってしまうんですね。
冷凍食材と飲食店
何故今回、飲食店と冷凍食材をテーマに書かせてもらったかというと、先日友人と食事に行った際、食べた瞬間に冷凍食材という事が丸分かりの状態で出されたメニューに対し友人が私に不満を言ってきたのがきっかけです。
というのも食材の解凍不足、中身まで火が入らず中心が凍っている等の文句なら分かるんですが、友人の場合は違ったのです。ここの店は冷凍食材を使ってるからダメだなと言ったのですよ。
これが私には衝撃でした。
この店はほとんどのメニュー冷凍しているだろうと普通なら想像も付くと思っていたからです。
メニュー構成、金額、とてもじゃないけど全て生食材で商売出来る訳がありません。でもそれは飲食経験者だから当たり前に分かる事であって、飲食未経験の方はもしかしたら、飲食店が冷凍庫命で商売してるって意外に思ってないのかな?と感じました。
なんか冷凍食材が悪みたいな風に思っているって事ですもんね。
でも、ただ一つだけ言える事は冷凍する事は別に悪い事ではないですし、仕入れた瞬間に冷凍するなんて事は高級店でも普通にやっている事。
今の冷凍技術は昔より格段に進化していますし、今の価格で飲食店が利用出来るのも冷凍技術があるからにほかならないのです。