コロナウイルス疲れとでも言いましょうか、、こう自粛生活が一年も続くと精神的にも辛くなってくるもんですね。。
さて今回は、コロナウイルスで大打撃を受けている飲食業界の中でもチェーン店にスポットを当ててお話していきたいと思っております。
前回のお話。小規模飲食店、数店舗のオーナーは儲かっている!とは真逆で現在チェーン店は、最大の危機を迎えていると言っても過言ではないでしょう。大手チェーンは軒並み赤字、度々ニュースにもあがる「いきなりステーキ」も先日のニュースで2020年度は40億近い赤字と報道されました。
飲食業界へ進むなら体力の無い個人店よりチェーン店なんて言われていたのはもう昔の話。手に職を付ける事が極めて難しいチェーン店の方が実は危険だったりするんですよねぇ。
チェーン店の社員をおすすめしない理由① 社員に儲けさせる気はない!
まぁこれはどの世界、どの業種でも同じ事が言えるのかもしれませんが、飲食業界は特に社員のメリットが少ない業種でもあります。
飲食店というのは薄利多売の極みの業種です。一ヵ月死に物狂いで働いて1000万円の売り上げが出ても家賃、人件費、食材費などなど、、、全てを払ったら100万しか残らなかった。そんなのは飲食業界ではよく聞く話。
でも、それが100店舗あったら?
そう飲食店は店舗が増えると一気に巨大ビジネスへと変貌を遂げるのです。
しかし、一店舗だけを見ると、いつもギリギリの自転車操業。。社員の給料をどんどん上げる、ボーナスをたっぷり出すなんて事には基本興味がありません。
店舗をもっともっと増やして、お上にもっとお金をもっとお金をの世界です。
いち従業員の未来など考えていない事など、中で働けばすぐ分かりますよね。
チェーン店の社員をおすすめしない理由② 手に職が付かない
チェーン店で働いた事がある方はご存じだとは思いますが、基本店舗の営業はアルバイト任せです。料理からホールまで誰でも出来るようにオペレーションする事で店舗展開のスピードを早め、店舗運営をアルバイトで埋め尽くす事で利益を確保するビジネスモデルなのです。
逆を言えば、社員だけで運営しようとしたら赤字で即閉店という事。それほど飲食店はリスクの割に儲からない業種と言えるのです。
じゃぁチェーン店にとって社員の役割は何と言われたら、本社とアルバイトのパイプ役、アルバイト(人件費)の管理、何かあった時の駒。そんなものです。
「大手チェーンで10年働いてました」
そんな方が高級料理店に面接へ来て採用されても全く料理も出来ず、安居酒屋みたいなサービスしか出来ないから使えないなんて話は良く聞きます。
チェーン店の社員をおすすめしない理由③ 未来が不安
最大の理由です。
飲食店経営陣にとって店舗スタッフは安く使える駒に過ぎません。出来るだけ安く、人件費を抑えて利益を出す。それが一番、経営陣が力を入れている事なのです。
どんどん店舗展開をして、儲けるだけ儲けよう。足でまといな店舗は潰せばいい。
従業員からすれば、店舗というのは自分の人生の舞台。自分の店であれば命をかけて運営するでしょう。しかし、チェーン店にとっては店舗は箱。従業員は駒。売り上げが悪ければ、なんとかそこを立て直すとかそんな事より即売却。そこで働いてた従業員は他店に回すか、無理ならサヨナラ。あっけないもんです。
光の速さで店舗展開しても、数年後には減らしていく作業になります。
チェーン店なら安心だ!なんて就職しても、いいのは店舗が増えている時だけであって、しかも最初に舟に乗ってないと出世なんて飲食ではありえませんからね。
「50店舗閉店」します。こんなニュースを最近よく目にしますが、その50店舗の店長は?副店長は?どうなったの?本社勤務ですか?そんな訳あるわけないですよ。
最後に
チェーン店の飲食店の社員が過酷な事には理由があったりします。
会社としては、店舗従業員は安く使いたい訳です。おじいちゃんになるまで雇用する気なんてさらさらありません。そして店舗はアルバイトで出来るようオペレーションを確立しています。
という事はどうゆう事か?
数年で辞めてもらって結構という事です。毎年給料が上がっていく人よりも、最低賃金で毎年入れ替わった方が会社に入る利益は多いですから。その為に誰にでも出来るシステムをどのチェーンも確立したんですから。
チェーン店に就職する事が悪いとはいいません。ただ、自分で店を開く為の勉強、準備などチェーン店を逆に利用するくらいの気持ちがないと意味がないと私は思います。
15年前、飲食はこれからチェーン店の時代だ!なんて言ってチェーン店に飛び込んだ友人も現在は店舗縮小縮小で、チェーン店で転職を繰り返しています。もちろん正解なんてありません。ただ私は、駒のように使われて捨てられる人を見たくない。チェーン店で働くなら逆に自分のステップアップの為に利用して欲しい!そう思うのです。