飲食店に関係する資格には「栄養士免許」と「調理師免許」があります。
「栄養士免許」はその名の通り『栄養の指導に従事することを業とする者』
学校の給食など、栄養バランスを考えて献立を考えたり、食の世界ではなくてはならない存在です。
そして、栄養士として経験を積んで、その先には国家資格である「管理栄養士」を目指すというのが王道のルートとなるでしょう。
ただ現在、飲食店で働き始めているとなると、栄養士免許の習得はかなりハードルが高いというのが現実です。
何故なら、栄養士になるには専門学校での栄養士養成課程を修了しなければならないからです。
通信や夜間学校もありませんし、最低でも二年間学校に通う事になる為、もう飲食店に就職しているなんて方には、時間的にも習得は難しいでしょう。
さて、飲食店に関係するもう一つの資格「調理師免許」
飲食店で働いていれば、調理に関わる事は当然のようにある訳で、調理師免許を取りたいなんて方も多いのではないでしょうか?
ただ、調理師免許は国家資格ですので、さぞかし難しいのかな?なんて思う方もいるかと思いますが、実際そんな事はないんですよ。
調理師免許の習得方法
調理師免許を習得するには二通りの方法があります。
① 調理師養成施設を修了する(調理師専門学校)
② 調理師試験に合格する
①に関しては栄養士と同じで、働きながらは現実的に厳しいでしょう。
②の調理師試験に合格するというのは、二年間の飲食店での実務経験があれば受験資格はあるので、アルバイトでも飲食店で二年間実務経験があれば試験のみで調理師の資格が取れるのです。
私の調理師免許習得談
私の場合、学生時代飲食店でアルバイトをしていたので、二年間という部分は簡単にクリアしていましたので、折角だから調理師免許取ってみようかな?くらいの簡単な気持ちで試験を受けました。
各都道府県で試験の日時は違うので、自分の地域で次の試験日を確認してそれに合わせて勉強しようと思ってましたが、何やら講習会というものがあると聞いたのです。。
しかしそれなりに金額が掛かります(数万)。。。まぁぶっつけ試験でいいかな?なんて思ってたのですが、先輩方が講習会出た方がいいぞと。車の免許のように一発試験はまず受からないぞとのアドバイスを頂いたので、講習会に参加しました。
その講習会では、「ここは覚えておいてね」のような試験対策のような授業だったような記憶があります(10年前なので記憶は曖昧・・・)
実際の調理師試験ですが、試験はマークシートの選択式なので、はっきり言ってそんな難しい印象もなかったです。
あっさり一発で調理師免許をゲット出来ましたから。(今は昔より衛生面の厳しさも変わってますから今の試験はさらに難易度が上がってる場合もあります)
調理師免許の必要性!?
さてここからが重要です。
国家資格である「調理師免許」を習得して何が変わったのか?
正直な話、何も変わりません。
何故なら、飲食店を出店するのにも、営業するのにも調理師免許は必須ではないから。
飲食店を営業するのであれば、その店には必ず一人調理師が必要という法律でもあれば、状況は違うとは思います。
しかし現実は、簡単な講習さえ受ければ、飲食店は出店は出来ますし営業許可も取れます。
毎日予約が埋まってるような有名な高級店でも、従業員の誰も調理師免許を持ってない!なんて話は当たり前のようにあるのです。
調理師免許なんて必要ないじゃん。って言う料理人も多いですからね。
まぁ確かに、私も調理師免許は持ってますが、持ってるからといっても給料に影響する事もありませんし、筆記試験で調理師免許を習得した場合、実技を学んでる訳でもありませんから、即戦力という訳でもありません。
でも折角の国家資格。もう少し資格の価値があってもいいのではないかな?と思うのです。
流石に今から、飲食店を営業するには調理師免許所持者が必要!ってなったら大変な事になってしまうでしょうけど、調理師が調理してますステッカーみたいなものが公式にあって、それを貼ってるお店は安心して食事が出来る。みたいな感じになれば調理師免許を習得した甲斐があるんですけどね。