脱サラして飲食店経営 何故失敗するのか?飲食業は簡単な世界ではない

毎日のように多くの飲食店が開店している現在の日本。しかし飲食店を開業する場所も限られている訳で、飲食店が開店するという事は、多くの飲食店が閉店しているという事実を忘れてはいけません。

しかし飲食店を始めたい人は非常に多く、中にはそこそこいい企業に勤めているのにも関わらず脱サラして飲食店の道へ進む方もいらっしゃいます。

ですが朝からの仕事の方(飲食店を利用している方)が経験もなく、お酒が好きだなどの理由で飲食業界に進む事は私は賛成はしません。何故なら飲食店で長年働いている人達でさえ、飲食店の独立を断念する。又は独立するにしても相当の準備期間を要するのですから。

脱サラして飲食業は厳しい

朝のラッシュがもう嫌だ。会社の人間関係がもう嫌だ。料理もある程度出来るし、お酒も好きだし飲食店やってみようかな?

脱サラして飲食店を始める人の理由は様々でしょう。大手企業に勤める女性から独立してカフェを開業するのが夢なんて相談をされた事もあります。しかしどのくらいの利益が見込めるか話をすると皆さん断念していきます。

はっきり言って普通に企業に勤めている方がよっぽど稼げると思いますしね。

そう言うと稼ぐ事はそこまで考えてない。生活出来るだけの収入があればいい。自分の好きなようにやって自由に生きたいなんて言う人もいますが、それが出来るならこんなに閉店してませんて。お客さんが入ってるお店は毎日毎日努力して、原価計算して告知してそれでもお客さん呼ぶのに苦労してるんですから。

昔、アルバイトしてたくらいで飲食店をやるのは非常に危険だと思いますね。

朝から夜の仕事へ

私からすると、朝の仕事に憧れますけどね。正直。

今まで朝の仕事をしていた人にとって夜の仕事は、そう簡単に移行出来るものではないと私は思っています。逆に夜の仕事から朝の仕事へは身体のサイクルが整えば問題ないと思いますけどね。

何故、夜の仕事への切り替えが難しいかというと。

飲食店でも昼から20時閉店くらいのお店でも片付けやら、発注やらで終わるのは21時くらいにはなるでしょう。しかし収益を上げるにはお酒の販売は欠かせないのでどうしても23時とかまで営業しているお店がほとんどです。

そうなると私たち飲食店従業員が仕事が終わるのは24時とかになる訳です。深夜営業しているお店では始発までお店ですね。となると、仕事終わりに友達と軽く飲みに行こうなんて出来ない訳です。飲食店の友達だったら可能ですが朝から仕事してる友達とは遊べません。(飲食店は肉体労働なので終わって遊びに行く事もあまりありませんが。。)

結婚している人はどうでしょう。奥さんと生活のリズムが変わってきます。すれ違いの毎日になるかもしれません。子供がいる人はどうでしょう。子供が起きている時は自分は寝ています。自分が帰ってくる頃には子供は寝ています。飲食店の勝負日は週末です。今度の土日で家族でどっか出かけよう!そんな事も出来なくなってしまう可能性もあります。

今までは金曜日の夜は友達や同僚と飲んで、土曜日は自分の時間。日曜日は家族サービスそんな生活をしていた人が、飲食業界に飛び込んで切り変えられるでしょうか?私だったら無理ですね。

今は独り身だし大丈夫。そんな事を思っていても、家族が出来て子供が生まれたら考えは変わると思いますよ。

脱サラして飲食店を始める前に

それでも飲食店をやりたいんだ!って方は飲食業に向いているかもしれません。飲食店で働いている方はみんな何かを犠牲にしています。それは友達との時間、家族との時間、自分の時間、毎日店と自宅の往復で帰っても寝るだけそんな人もいっぱいいます。

そんな飲食店にどっぷりの人でも飲食店の開業には足踏みをしているのです。自分でやった方が儲かる。自由に休める。分かっているのにしないのは飲食店の厳しさを働きながら分かっているからです。

これから飲食店を始めたい方、飲食店で働いていて独立を考えている方、準備期間はしっかり取って下さい。まだ何か足りないと思うなら流行ってる店に就職してでもノウハウを盗んで下さい。メニュー構成、集客の仕方、お金の動き、覚える事は山ほどあります。いきなり始めても失敗する確率が高いです。自分が理想とするお店で働いて勉強するのが一番の近道だと私は思っています。
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